2012年8月16日木曜日

生徒会は開発チーム?

つぐみ 「ねぇ、パパ。」
パパ  「ん?」
つぐみ 「この前、『スケジュール作ったら?』といってたじゃん。あれ、どうして?」
パパ  「なんだっけ、それ。」
つぐみ 「体育祭のときに相談した、あれ。」
パパ  「あぁ、体育祭のときに言ったアレか。」
つぐみ 「そうそう、あれ。」
パパ  「だって生徒会全員が関わるんだろう?なら、全員で何するか知っていないと拙いだろ。」
つぐみ 「そんなことないよ、うちが知ってればいいんだよ。だって、宣言したのうちだけだもん。」
パパ  「そんなこないだろう、生徒会は役員全員で活動するんだろう?」
つぐみ 「そうだけど、体育祭はワタシだけだもん。」
パパ  「そうだっけ?誰からも助けてもらわなかったのか。」
つぐみ 「えーっと、はるかに去年の資料を見つけてもらった、かな。」
パパ  「ほら、つぐみ一人だけじゃないじゃないか。」
つぐみ 「そう、だね。」
パパ  「そうだろ?一人じゃないんだから。だから生徒会で活動するんだし。一人なら、要らないんだよ。スケジュールなんて。一人じゃないから必要なんだ。」


つぐみ 「why?」
パパ  「?」
つぐみ 「ほわい↑」
パパ  「何それ。何かするときに、その何かする日が決まっていて、その日までに準備することがあって、それを一人じゃなくて誰かと仕事する必要があったらどうやって一緒に仕事するのを教える?」
つぐみ 「話せばいいじゃん。」
パパ  「人は忘れる。」
つぐみ 「手帳にメモすればいいじゃん。」
パパ  「今回の体育祭は、何を準備した?」
つぐみ 「うーん、去年の資料を見たのと、宣言文を作った二つ?」
パパ  「誰かさん、盛んに練習していなかったっけ?」
つぐみ 「そうでしたそうでした。じゃあ三つ。」
パパ  「終わったことだけど、もう忘れてしまっているだろう?その準備が二倍あっても覚えている自身あるかい。その準備が一人じゃなくて、三人とか五人だったら覚えていられるかな?」
つぐみ 「わからないなー。やってみないと。」
パパ  「じゃあ、その仕事の準備を三人でやるとしたら、全員忘れないで覚えていてやり切れるかと思う?」
つぐみ 「それは分からない...。」
パパ  「だろう?だから何かメモが欲しくなるんだ。そのメモには日にちが必要だ。なぜなら、決まった日までにいろいろ準備しなければならないからね。それにはスケジュールが丁度いいんだよ。」
つぐみ 「そうなんだ。」
パパ  「だいたい、つぐみだってスケジュールが付いた手帳持っているだろう?」
つぐみ 「あ、持ってる持ってる!」
パパ  「なんで持っているの?」
つぐみ 「友達との約束とか、誕生日とか、書いておくから。」
パパ  「そうだろう?家にもあるだろう。そこの出窓にある三角のカレンダー。みんなの予定が書いてあるだろう?なぜあると思う?」
つぐみ 「部活とか週末の予定を書いておく、かな?」
パパ  「で、なんで?」
つぐみ 「ううー、うちの予定をママに教えるため?」
パパ  「ほら、な。誰かと共有したいんだろう?スケジュール。」
(それはそうと、なんでママだけなんだよ)
パパ  「じゃあ生徒会の活動はどうやって共有するつもりなのかな?せいとかいちょうさん!」
つぐみ 「なるほどねー。」
パパ  「わかってくれればいいのだよ。」
つぐみ 「よく考えたら、部活で普通にやってた。」
パパ  「そんなものだよ。だけど、シチュエーションが違えば何故だか出来なくなってしまうことが良くある。仕事なんかでもそうだよ。」
パパ  「フーン。」
(なんだ、その関心がありません的な反応は)


パパ  「パパの仕事では、ソフトウェアを作るときに、そのソフトウェアを作るための専門家を集めてチームを組むんだ。そのチームのメンバ全員で、ソフトウェアをどうやって作るか、いつ何をするかを決めるんだ。チームの専門家が全員進んで考えて。チームのメンバはそれぞれソフトウェアの専門の知識をもっているけど、全員でカバーし合うんだ。なぜなら、ソフトウェアの責任をチームで持っているからね。」
パパ  「生徒会はどうかな?同じかな?なら、体育祭はどうだった?」
つぐみ 「生徒会はソフトウェア作らないよ。」
パパ  「そんなのわかっているよ。生徒会は専門家の集合のようなものだろう。」
つぐみ 「?」
パパ  「会長、会計、書記...。」
つぐみ 「あ!そうか、専門家だ。」
パパ  「そうだろう。そうなら?」
つぐみ 「同じようなチームだね。」
パパ  「なら体育祭はどうだった?チームで動いていた?誰が責任を持ってた?」
つぐみ 「うーん、うちとはるかと先生かな。あと、責任?考えてなかったー。」
パパ  「生徒会の仕事は遊びじゃないんだろう?なら、公式な学校行事だよね。何かミスをしたら怒られちゃうんじゃないのか、先生に。」
つぐみ 「怒られちゃうかどうかは分からないけど、学校行事。」
パパ  「ならチームで、生徒会全員で活動していたかな。」
つぐみ 「していない...。」
パパ  「パパの仕事なら、チームは“開発チーム”って呼ぶんだ。同じように生徒会だって“チーム”だ。」
つぐみ 「そうなんだ。チームなのかー。」
パパ  「生徒会にも任期があるのだろう。ならその間はチームなんだよ。チームだから、全員で同じことを考えて、同じように行動しないとチームがバラバラになってしまうんだよ。」
つぐみ 「チームで活動するって、よく考えると大変だね。」
パパ  「部活の方がシンプルなんだよ。バレーボールとか野球とかチームでゲームするだろう?ゲームだから練習して強くなって、勝たないと。生徒会だって、行事ごとにチームで何かをする。同じなんだよ。チーム。」
つぐみ 「そうかチームかー。パパありがと。」

2012年8月11日土曜日

タスクの定義に必要なこと

つぐみ 「宣言文をいつまでに作るか聞くのと、宣言文を作ることをやらないといけないのかぁ。めんどくさい~。でもやるか!えっと、何に書こうかな。紙に書くか...。
(コツコツ)
つぐみ 「出来たぁ~!こんな感じでどうかな。なかなかな出来栄えだーっと。
つぐみ 「あれ、これいつまでに作ればよかったのか、聞いてくるんだった。明日、三ティに聞いてこよう。」

つぐみ 「ママ、おはよ。」
ママ  「おはよう。今日は朝練あるの?」
つぐみ 「あるよ。だから早起きさんなのだ。」
ママ  「いつもがんばるわね。今朝なに食べる?パン?ごはん?」
つぐみ 「そうだなぁ、なに食べようかなぁ。そうだ、唐子高菜をのりで巻いて食べよう。あと、お茶と。」
つぐみ 「モグモグ。あとは、ヨーグルトっと。」
つぐみ 「今日もがんばるゾ。」


つぐみ 「ねぇ、先生。」
三ティ 「どうかした?つぐみさん。」
つぐみ 「体育祭の開会式の宣言文なんだけれど、いつまでに作ればいいですか。」
三ティ 「当日の前の日までに、一度チェックしておきたいから、そうだなぁ、2日前に見せて欲しいな。」
つぐみ 「おっ。そんなに直ぐなんですね。っていか、ホント直ぐじゃないですか、先生!」
三ティ 「あはは、ちょっとのんびりしていたわね。じゃあ、直ぐにでも作ってもらえるかな、つぐみさん!」
つぐみ 「エッヘン!実は昨日の夜、書いてきたんですよ~。」
三ティ 「おー、それはすごい!見せてもらっていいかな。ところで、これは何か見て書いた?」
つぐみ 「生徒会室にあった去年の資料をみて。」
三ティ 「そうなんだ、なら、大体大丈夫だね。それ、預かっていいかな。」
つぐみ 「はい、どうぞ。」
三ティ 「じゃあ、チェックしたら返すから、帰りにでも職員室によってね。」
つぐみ 「は~い。」

つぐみ 「先生、取りに来ました。」
三ティ 「あー、つぐみさん。見本を見た割には良くかけていたよ。ちょっとだけ、直して欲しいな。赤入れしておいたから、どうして赤入れされたのか考えてね。」
つぐみ 「ありがとうございます。」
(褒めてもらえたのかな)
つぐみ 「あと、何かすることありますか。
三ティ 「そうだねぇ。声を出して読む練習をしておいてくれるかな。1枚くらいなら暗記するつもりで。」
つぐみ 「暗記しないとだめなんですか。」
三ティ 「だって、紙を見ながらって格好悪いでしょ、セイトカイチョウさん。」
つぐみ 「それは格好悪いかなぁ~。」
三ティ 「そうだよ、つぐみさん。だからこの際だから覚えちゃおうよ。つぐみさんならできるよ。」
(そうかなー、やってみようかなー、じゃあやってみようかなー。)
つぐみ 「・・・。じゃあやってみます、先生。」
三ティ 「そう、じゃあがんばってね。」


つぐみ 「コツコツ...。できたー。これであとは覚えるだけ。ちょっと練習してみよう。」
つぐみ 「...」
つぐみ 「中々上手に話せないものなんだなー。つっかえちゃう。自分で書いたのに。不思議だなー。」
つぐみ 「よし、もう一回やろう。...。」
つぐみ 「結構難しいなぁ。でも、ほとんどつっかえなくなったからオーケーだ。」


パパ  「ただいま。何か変わったことあった?」
ママ  「なんかね、つぐみがリビングでやっているわよ。」
パパ  「ふーん。、そうか。ちょっと覗いてみよう。」
パパ  「だいいま、つぐみ。」
つぐみ 「お帰りなさい。」
パパ  「なにやっているんだい?」
つぐみ 「体育祭のね、宣言文を読む練習ぅ。」
パパ  「そうなんだ。上手く読めるようになった?」
つぐみ 「つっかえなくなったよ。あとは覚えるだけ~。」
パパ  「ん?暗記するの?」
つぐみ 「そうだよ。偉い?偉いでしょ。褒めて!」
パパ  「それはすごい。がんばれ。これでいいかい?」
つぐみ 「なにそれー。でもがんばるよ。」
パパ  「ところで、なんで暗記するの?」
つぐみ 「先生がね、暗記して話したほうが格好がいいから、だって。」
パパ  「それはそうだね。その方が格好良いよね。」
つぐみ 「そうでしょうー。」
パパ  「でも、自分で作った文章なんだろう?じゃあ、がんばれ。」
つぐみ 「がんばるよ、生徒会長だしね。」
(そうか、このスプリントバックログのDoneの定義は、宣言文の作成、暗記、当日の宣言、だったんだな。)
パパ  「で、いつだっけ?体育祭は。」
つぐみ 「今度の土曜日だよ。」
(エッ?それはまた直ぐだな。予定空いてたかな。そうか、土曜日か、リリース日が土曜だったわけだ。)
つぐみ 「パパ来るの?」
パパ  「行くけど?」
つぐみ 「来るのか~。」
パパ  「行くけど~。」

つぐみ 「来るのか~。」
パパ  「行くよ~。もう、絶対行く。行くことに決めた。」

つぐみ 「別にいいけど。っていうか、ワタシの勇姿をみるのだー。」
パパ  「はいはい、がんばって。」

パパ  「ところで、スケジュール作ったの?」
つぐみ 「え?作ってないけど。」
パパ  「作ってみたら、って言っただろう?」
つぐみ 「にげろー」