2012年7月19日木曜日

スプリント計画を作ろう


つぐみ 「今朝はトーストになにのせよう。クリームチーズとブルーベリージャムでいいか。飲み物は紅茶っと。あと柑橘類のヨーグルトォ。モグモグ。」
つぐみ 「そう言えば、昨日パパと話した体育祭の宣言って、『開催しまーす!』でお仕舞いじゃない。あれ、違ったっけ?はるかに聞くか。」


つぐみ 「おはようー!はる~。」
はるか 「オハヨ~つぐみ~。つぐみも元気よさそう~。」
つぐみ 「まぁ普通かなぁ。でさぁ、今度体育祭あるじゃん?」
はるか 「ん?『開会します~』ってやつ?」
つぐみ 「そうそう。それ。あれって何するんだっけ?」
はるか 「え?『開会します~』でしょ?」
つぐみ 「それ、うちが言ったのまんまじゃん。去年のことなんて覚えていないからはるかに聞いたのにぃ。ダメだー、はるかダメだったー。」
はるか 「なにそれ!朝からダメダメって!!!酷いのはつぐみじゃん。なに朝から体育祭のことなんて聞くのよ。」
つぐみ 「ごめんごめん。昨日ね、パパに生徒会こと聞かれたから話ししたら、体育祭で生徒会は誰が何をするか紙に書けっていうから、はるかに聞こうかなって。」
はるか 「去年のが残っていると思うから、あとで生徒会室に行こうか。」
つぐみ 「はるか、助かるぅー。」


つぐみ 「はるか、生徒会室に行こうよ。」
はるか 「へーい。」
つぐみ 「どこにあるの。」
はるか 「去年のだから、あっちの棚だね。えっと、このファイルだね。」
(パラパラ)

はるか 「つぐみー、あったよ。これ、これ。」
つぐみ 「はる、サンキュウ!見せて。ほう、なんだ、生徒会長が宣言するのか。大変だね~、生徒会長さんは。」
はるか 「...(突っ込んだら負けなような気がするゾ)」
つぐみ 「今年は誰がやるのかな。あと何するんだ。ええっと、宣言文を用意するのね。宣言だけだから、どのくらい?ふ~ん、原稿用紙1枚くらいなんだ。」
はるか 「(帰ってきた...)」
はるか 「それでどうするの、つぐみん。」
つぐみ 「なに?つぐみんって。だから、パパがさぁー、『体育祭で生徒会は誰が何をするか紙に書けっていうから』ね、調べてるんだって。」
はるか 「で?」
つぐみ 「『体育祭で生徒会は誰が何をするか』だから、生徒会長が宣言するでおしまい。」
はるか 「それだけでいいの?」
つぐみ 「いいんだよ。じゃあ戻ろう。」




パパ  「ただいま。帰ったよ。」
つぐみ 「パパ、お帰りなさい。生徒会の仕事の話を調べてきたよ。体育祭は、生徒会長が宣言をするだけだったよ。
パパ  「おー、そうか調べてきたか。で、何だって?生徒会長が宣言するだけだって?その宣言で何か準備するものがあるのか。」
つぐみ 「だから、宣言文だよ。」
パパ  「そりゃそうだ。で、その宣言文はいつまでに用意するんだい?生徒会長さん。」
つぐみ 「え?うちが用意するの?
パパ  「だってつぐみが生徒会長なんだろう?だったら、つぐみが用意しないで誰が用意するんだ?」
つぐみ 「そーだけど。しまった、生徒会長に何てなるんじゃなかった。」
パパ  「成ってしまったのだから、責任は果たさないとな。」
つぐみ 「それはわかっているよぉ。」
パパ  「じゃあ、整理しようか。体育祭の開会式で、生徒会長が開会宣言する、のかな。それで、宣言文を作らないといけないんだな。その宣言文はいつまでに用意すればいいのかは、知らないんだな。」
つぐみ 「ううう、パパに言われるとうち犯人みたい。」
パパ  「お、それはゴメン。つい、仕事みたいになっちゃったな。」
つぐみ 「パパと一緒に仕事をしている人達かわいそうぉ。」
パパ  「仕事だからいいの!!!」
つぐみ 「いいや、もう。パパが言ったとおりだよ。やること。」
パパ  「体育祭、いつだ?」
つぐみ 「来週。」
パパ  「あれ?来週やるって聞いてたっけ。」
つぐみ 「言ったじゃん。」
(そうだったかな、騙されているような気もするけどな。まぁいいか。)
パパ  「じゃあ、1週間のスプリントだな。で、Doneの定義は無事開会宣言することか。プロセスは、宣言文を作って、誰かに...先生だな...レビューしてもらって、リハーサルやって、当日宣言してか。」
つぐみ 「パパ何ブツブツ言っているの?」
パパ  「ああゴメン、で、調べてきたのは誰か、先生からでも聞いたのか。」
つぐみ 「はるかに聞いたら、生徒会室にファイルがあって、それを見たんだよ。」
パパ  「じゃあファイリングまでやらないとDoneにならないな。宣言文はどのくらいだ?」
つぐみ 「原稿用紙1枚だった。」
パパ  「わかったよ。つまりこういうことだな。生徒会長さんは、○○日までに宣言文を作って、先生にチェックしてもらったら、練習を何回かやって、当日宣言したら、その宣言文をファイルに閉じておく、と。」
つぐみ 「そう...かな。」
パパ  「じゃあ次は何をすればいいと思う?」
つぐみ 「宣言文をいつまでに作るか聞くのと、宣言文を作ること。」
パパ  「いま、パパが話したことを紙に書いてごらん。忘れちゃうから。あと、カレンダーかスケジュール帳にいつに何をするか書いてみてごらん。書いたら見せてみて。」
つぐみ 「わかっぱー。やってみる。」





2012年7月16日月曜日

初めてのプロジェクト

つぐみ 「一番近い予定は、秋季大会の壮行会だね。これは金曜日っと。で、その次は体育祭。これは来週ね。体育祭は体育委員がメインだから、最初と終わりの会の宣言だけか~。」
(何、ボソボソいっているんだ?つぐみは)
パパ  「何かあった?」
つぐみ 「ううん、別に。生徒会長になったら毎週のようにイベントがあって、なっかやることがあるなぁーって。」
パパ  「まだ困ったことはないようだな。相談もないし。」
つぐみ 「まだね。はじまったばかりだし。」
パパ  「そういえば、パパも新しい取組がはじまったよ。」
つぐみ 「何?参考になるかな?」
パパ  「どうかなぁ。なると言えばなるかもなぁ。」
(普通のプロマネの手法を教えても難しいだろうなぁ。隣の部署のアレなら良いかもしれないからちょっと興味を持つか振ってみようか)
パパ  「生徒会は何人だっけ?」
つぐみ 「2年生4人と1年生3人だよ。全部で7人!あと三ティを入れたら8人だね。
(7人か、ちょうどいいな)
パパ  「アジャイルっていう仕事のやり方があってね。丁度7人ぐらいが良いらしいんだ。何か参考になりそうじゃないか。」
つぐみ 「あじゃいる?なんか難しそうぉ。」
パパ  「そんなことないし、全部を最初から知る必要はないよ。まぁ、つぐみには早いかもしれないけれどねぇー
つぐみ 「(カチン!!!何だってー)何!わたしじゃ理解できないって言うの?パパができるならツグミにできないことないって!ちょっと教えてよ。」
(わはは。ツレマシタワー、だな。まだまだ子供だなー。)
パパ  「そこまで言うなら教えてあげよう。今日は遅いからチョットずつな。」


(さて、どこから教えようか。時間も遅いから少しずつで。たしかこの前プリントで年間計画があったよな。ということは、本来なら計画駆動型プロセスのウォータフォールで十分なんだろうな。でも、WBSがどうのとか、言葉で詰まっちゃうだろうから、アジャイルのスクラムをちょっとだけ年間計画に混ぜてやってみるのが一番いいだろうな。良いとこ取りで。)


パパ  「まず、パパの仕事のやり方は“プロジェクト”と呼ぶんだ。“プロジェクト”は、何かを作る、ツグミの場合は生徒会のイベントの運営かな、それごとに何を生み出すか、いつから初めていつまでに終わるか、誰がなにをするか、イベントに必要なお金が確保できているか、というのではじめてできるんだ。どう、理解できる?」
つぐみ 「モ・チ・ロ・ン!」

(ほんとかな)

パパ  「つぐみの生徒会の場合は、イベントの予定日は決まっているから、その準備と後片付けがいつからいつまで、に当たるね。何かを作る、は、イベントは決まっているから、具体的に何を準備するかだね。誰が何をするか、は生徒会の役員がイベントごとに誰がどうするかだね。」
パパ  「予算については、何か知っているかな。」
つぐみ 「三ティからは教えてもらっていない。」
パパ  「多分、パパと同じだと、お金は、年度の初めに予算が決められているから、どう使うかを決めるだけだと思うなぁ。今はそういうことにしておこう。」


パパ  「一番近くて大きなイベントは何?」
つぐみ 「体育祭だよ。」
パパ  「で、生徒会は何をやるんだい?」
つぐみ 「開会式と閉会式の宣言だけ。」
パパ  「なんだい?ずいぶん楽ちんだな。」
つぐみ 「だって、体育委員が4月から準備しているもん。生徒会は9月に決まるんだもん。」
パパ  「そこが変わっているよなぁ。パパが役員のときは、他の役員と同じように4月に決めたからな。」
つぐみ 「時代が違うんだよ、平成だよ。2000年代だよ。
パパ  「うるさいなぁ、歳は仕方がないだろー。」
(遅くなっちゃうから、そろそろ話を戻して)
パパ  「それじゃあ、その体育祭の宣言が初めてのイベントのゴールだな。誰かが、それを言うと。日にちはもう決まっているし。宣言ならお金もかからない。準備は、宣言文を作るだけだな。」
つぐみ 「ナニナニ?もう一回!」
パパ  「だから…、(もう一度繰り返すか)」
つぐみ 「で、どうしたらいいの?」
パパ  「今話したことを紙に書き出して、いつまでに誰が何をすれば良いのか書いてみてごらん。明日の夜、見てあげるから。」
つぐみ 「ほほーい。じゃお休み~」



2012年7月14日土曜日

生徒会の仕事

つぐみ 「生徒会の仕事か~。今まではふつうの生徒だったけど、今日から生徒会長だから頑張らなくっちゃ。そう言えば、1年間の行事のプリントを見て、1年間の活動を考えてって三ティが言っていたけどどういこと?」
つぐみ 「ふぇぇ...。こうやって1年の予定をみるとたくさんあるなぁ。すぐに体育祭でしょ、文化祭もあるし、生徒集会は何回もあるし、鑑賞会も。4月になれば予算や新入生の部活の募集もあるし...。
つぐみ 「それで三ティは何でこのプリントを見て1年間の活動を考えてきて、といったのかなぁ。


つぐみ 「そうか、予定が決められているからそれに合わせて準備をしろってこと?そうかのかなぁ~」
つぐみ 「そうなら、みんなで一緒にやればいいんじゃないかな。そうしようそうしよう。はい、じゃおわり!」



三ティ 「それじゃ生徒会役員のみんな、プリントを見て1年間の活動をどうやろうか考えてきた?」
つぐみ 「生徒会全員でがんばります~!」
ゆきお 「だめじゃん、なんにも考えてねぇな。」
つぐみ 「みんなで頑張ればいいじゃん。仕事のたびに分担決めて。」
ゆきお 「それなら、生徒会に役を決めて当選した意味ないだろう。」
つぐみ 「???」
はるか 「わたしは会計だから、予算や決算とかね。」
かづき 「俺は書記だから、会議の議事録取りだ。」
つぐみ 「あ!そういうことか。そうだよねぇ~、えへへ。」
はるか 「笑ってごまかすな!!!」
三ティ 「そうだよ、やっとわかったかな。イベントや会議ごとに役割を決めて、準備をしましょう、ということです。これまでの生徒会の活動記録は、そこの棚にあるからそれを見て、どのくらい前から準備をしてきたかチェックしてみましょう。」



つぐみ 「っていうことがあったんだ、パパ」
(そんなんで大丈夫なのか?まぁ、所詮中学の生徒会だからな。)
パパ  「で、何か困っていることがあれば相談に乗るよ。」
つぐみ 「じゃあ、関ジャニのCD買って。」
パパ  「それ生徒会と関係ないので却下。」
つぐみ 「ダメかー。」



つぐみ 「年間のお仕事は決まっていて、生徒会の役員の主な役割も決まっていたら、ワタシなにやるんだろうね。あー面倒だから寝ちゃおう。そーしよー。」

2012年7月10日火曜日

生徒会役員集合!

つぐみ 「はるか、おはよう~!」
はるか 「おはよう!つぐみ」
つぐみ 「今日から生徒会だね。一緒にがんばろうね。はるかが一緒だから心強いよ。」
はるか 「こっちこそよろしくね、つぐみ。部活も一緒だし、生徒会も一緒だし、ね。」
つぐみ 「そう言えば、生徒会の最初の仕事ってなんだろうね?」
はるか 「つぐみ、三ティからなんか聞いていない?」
つぐみ 「全然。たしか今日、三ティが説明してくれるんじゃないんだっけ?」
はるか 「そうだったっけ?放課後?」
つぐみ 「放課後だよ。」
はるか 「じゃあ、当選した役員と選挙の後初めて集合だね。」


キーンコーンカーンコーン♪

(ガラガラと戸が開く)
三ティ 「おー集まっているなぁ~。みんな顔見知りかな~。」
つぐみ 「ワタシとはるかは同じクラスだけれど、ゆきおくんとかづきくんはクラスが違うし、部活も違うから選挙のときに少し話したくらいです。」」
三ティ 「なら、一応自己紹介しようかな。じゃあ、先生のそばに座ったつぐみから。」
つぐみ 「2年1組のつぐみです。女バレやってます。生徒会長は大変そうだけれどみんなと一緒に頑張りたいです。楽しく生徒会を盛り上げましょう!よろしくお願いします!」
はるか 「つぐみと同じ2年1組のはるかです。つぐみと同じ女バレです。数学が得意なので会計に立候補して当選してウレシイです!楽しく生徒会をやりましょう!」
ゆきお 「改めて、ゆきおです。2年5組です。1年間よろしくお願いします。」
かづき 「書記のかづきです。2年2組です。よろしく。」
ゆきお 「あ、オレ副会長なんで。」
つぐみ はるか かづき 「しってるよ!!!」
りょうと 「つぎ、自分いいですか。1年1組のりょうとです。よろしくお願いします。」
けいご 「1年4組のけいごで~す。同じくお願いしま~す。」
ななこ 「1年5組のななこでぇす。よろしくお願いしますぅ。」



三ティ 「じゃあ、自己紹介も終わったので、生徒会役員の仕事を説明するね。年間計画を配るので回して。」
(ばさばさ)
三ティ 「2年生で去年も生徒会の役員だったのは誰だっけ?」
ゆきお 「僕とはるかさんとかづきくんです。」
三ティ 「そうだったね~。つぐみは初めてなんだね、生徒会。それでいきなり生徒会長かぁ。いろいろ起きそうだなぁ。でも、7人で手を合わせて頑張ろうね。」
つぐみ 「三原先生は、何か手伝ってくれるんですか?」
三ティ 「まぁ、困ったことがあったら相談に乗るよ。基本的に、生徒会は生徒が自主的に活動するものだからね。でも、学校の中の組織だから勝ってばかりされても学校が困るからね。相談相手みたいなものかな。」
つぐみ 「ソウダンアイテ?」
ゆきお 「じゃあ、味方ですね。センセッ!」
三ティ 「調子がいいなぁ、ゆきおくんは。それじゃ、配ったプリントを見て。4月に生徒に配った今年の年間の計画表です。みんな3年生と2年生なので学校の行事は覚えているかな。忘れているなら、これを見てこれから1年間何を生徒会役員として携わっていくのかを想像してきてほしいので、今日はこのプリントを持って帰って、各自自宅で1年間の活動を考えてくるように。それでは終わりましょう。」





2012年7月8日日曜日

生徒会長になったよ、パパ!

娘   「パパ、お帰り、ちょっと聞いてくれる?」
(珍しいじゃん。帰ってすぐに話聞いてなんてな)

パパ  「で、どうしたんだい、つぐみ」
つぐみ 「中学校の生徒会の選挙があって、立候補したんだよ。そしたらね、当選したんだよ。やったね!超ウレシイ!」
パパ  「おぉ!それはすごいね。おめでとう。これからいろいろ大変なんだろう?部活もやっているんだし、塾も行っているのに。」
(でもいつの間にそんなことになっていたんだ?)

パパ  「ところで、何に当選したんだい?」
つぐみ 「生徒会長!」
パパ  「え?」
パパ  「また、一番大変な役を...。大丈夫なのか?」
つぐみ 「いいの、勉強は好きだから。部活もね、友達と一緒にやれるのが楽しい。三(み)ティーは負けると不機嫌になるけれど。」
(三ティーは、部活の顧問の三原先生)
つぐみ 「だから、大丈夫。」


つぐみ 「パパって、会社で偉いんだよね?」
パパ  「なんで?偉くはないよ。」
つぐみ 「ドラマとかでチームのリーダの人が出てくるでしょ?チームに何人もメンバがいて。ほら、映画の『踊る大捜査線』で青島もカカリチョーになってメンバが一人いたでしょ。同じなの?」
パパ  「そう言ったら、そうだけど。でも偉いんじゃなくて単なる役割だからな。」
天井を見上げてしまう。

パパ  「さすがにメンバが一人じゃないけどな。」
つぐみ 「一人じゃないんだ、何人なの?」
パパ  「そうだな、16人だったかな。」
つぐみ 「へーすごいね。16人もいるんだ、チームに。そのチームのリーダなの?」
パパ  「まぁ、そうだよ。」
いやー照れるね、改めて言われると。会社じゃフツーだもんな。他よりチームの人数が多いけれど。

つぐみ 「生徒会で何か困ったら相談に乗ってもらっていい?」
パパ  「あぁ、良いけれど。」
つぐみ 「ねぇ、そう言えばパパは生徒会の役員やったことあるの?」
パパ  「あるよ、中学の2年と3年のとき。会計だったけどな。」
つぐみ 「勝ったぁ~!!!」
(誰と何勝負していたんだい?)